1400年の温泉地でブラボー!な体験漬けの
7日間
【1日目】
  • 知る・学ぶ
  • 動く
  1. 1日目
  2. 2日目
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  4. 4日目
  5. 5日目
  6. 6日目
  7. 7日目

いきなりガツン。有馬コンテンツの幅広さに驚く!

有馬・クアワーケーション 
体験レポート

古墳と古代オタクのライターが、有馬温泉が取り組んでいる「有馬・クアワーケーション」を体験。取材をし、温泉に浸かり、
美味しいものを食べ、さまざまに用意された愉しきプログラムに参加した充実の日々をレポートに綴ってみた。

有馬温泉病院長による
温泉療法の基礎知識ミニレクと
病院見学

最初に有馬温泉病院を訪ねた。この病院は昭和47年(1972)、六甲山や有馬温泉も含まれる瀬戸内海国立公園の自然豊かな地に開設された。回復期リハビリテーション病棟、障害者施設等一般病棟、医療療養病棟より構成されている304床のケアミックス病院で、治療やリハビリテーションに温泉を活用してきた歴史を持つ。

「人は人生を終えるその直前まで自分の意思で食べたいものを食べ、自分の足で行きたいところへ行くことを望むものです。それが人としての尊厳の根本だと私は思います。この病院は尊厳ある人生に寄り添う病院でありたいと思っています」と話す中川一彦院長自らが院内を案内してくれた。

窓からは緑の山々が見え、眺望が素晴らしい。談話室などもホテルのティールームのような心地よさ。温泉施設は体の不自由な方、寝たきりの方も安全に入れるような、最新の機器を整えている。外には足湯があり、家族やお見舞いの人も有馬の湯を楽しめる。
敷地内に泉源があり、こんこんと湧き出る豊かな温泉は、治療やリハビリを支えている。
血行を促進し、体を温め、心身のリラックスはもとより、何よりも日々、名湯に浸かることができる喜びが患者さんのメンタルを大きくサポートしているのだろう。

「クアワーケーションは、基本、健康な方が利用されるので、たとえば治療のための食事療法など厳しい管理は必要ないと思います。仕事をし、アクティビティを楽しんで、温泉にゆったり浸かって美味しいものを食べて、リフレッシュする。これが何より心身のケアにつながるでしょうね」

 クアプログラムでは、最初に中川院長のレクチャーを受講する。温泉療法の基本的な知識、有効な温泉の入り方や注意点などを学ぶことができる。積極的に本格的な温泉療法を受けたい場合は、自費診療で中川院長の診断を受けて、専用の温泉療法プログラムを作成することもできるそうだ。

「患者様に寄り添い、どこよりも信頼できる病院へ」。中川院長のポリシーを体現した温泉病院が中核としてある「有馬・クアワーケーションプログラム」は、それだけで信頼が高まり、安心感を持てると思う。

温泉療法レクチャー ドクターに聞く“温泉療法とは何ぞや?”

ドクターに聞く“温泉療法とは何ぞや?”

有馬温泉病院の中川一彦院長によるクア・ワーケーションの基礎講座。ドイツのクナイプ療法をはじめ、温泉療...

出来立てハムとステーキランチ、
能を愉しむ

中川先生のレクチャーを受けて、少しお腹が空いてきたタイミングで、うれしいプログラムが待っていた。
小さい頃、三田屋総本家のハムを食べて、そのおいしさに驚愕したことを覚えている。
しっとりと柔らかく、香り豊かで、肉の旨味に溢れて、それまでに食べていたハムの概念が、子供心にもひっくり返ってしまった。
その三田屋総本家のハムづくりの伝統を守り続ける(株)丸優の代表取締役廣岡誠道さんが、なんと工場出来立てのハムを味わわせてくれるという。

見学用の防菌ウエアにキャップをかぶるだけで、テンションが上がる!
「出来立てハムはものの10分ほどで肉が締まってくるので、ほんまに工場でしか味わえないんです」。塩水に14〜15時間ほど浸けた厳選豚ロースの塊肉を、チャンバーと呼ばれるスモークルームにぶら下げて、桜チップの香りをつける。ドアを開けた途端、ふわりと芳しい香りが流れ出てくる。中の1本を廣岡さんが分厚いハムステーキサイズに素早くカット。「早く食べて! 賞味期限は10分やから!」と促されてパクリ。
柔らかい! 温かい! そしてなんという芳しさと美味しさ! しっとり感も半端なく、何より、香りも味も濃厚なのだ。同行者たちも物も言わずに、パクパクと食べている。
まさに現地に来てこその実体験といえる。これは一見、もとい一食の価値ありだ!

このハムで食欲が増進されたところで、[(株)三田屋本店 やすらぎの郷]へ向かう。定番のステーキランチをたっぷりといただいたあと、二階のラウンジルームへ。窓からの素晴らしい景色を眺めつつ、ここでお能のレクチャーを体験する。
[(株)三田屋本店 やすらぎの郷]には、素晴らしい能楽堂があり、不定期だが薪能(たきぎのう)などが催される。その縁で、こちらには面(おもて)のコレクションも数多く所蔵していて、その面を拝見しながら、講師役の(株)三田屋本店広報を担当する朝原広基さんのお話を拝聴する。

いくつも並べられた面を手に、面によって女性の年齢が変化したり、目の色で「生きている人」「亡者になった者」などが見分けられたりと、面の見どころポイントの話が大変、面白い。朝原さん自身も長く能の稽古を続けていて、造詣が深く、わかりやすい解説が頭にちゃんと染み込んでくる。
有馬温泉と能楽との歴史も古く、八代将軍足利義政時代の1466年に有馬を訪れた京都・相国寺の季瓊真蘂(きけい しんずい)が、有馬の名勝地、鼓が滝にちなんだ『鼓の滝』という演目を鑑賞したという記録が残る。

出来立てハムとステーキランチと能を愉しむ 肉の本場でその美味さを堪能する

肉の本場でその美味さを堪能する

味わい深い三田屋総本家のハムづくりの伝統を今に伝える(株)丸優にて、同社の代表取締役・廣岡誠道さんか...

忍者道場で忍びの術体験

有馬温泉に戻ってひと休みした後、[有馬炭酸力]という店を訪ねる。ここでは国内外の炭酸水や炭酸入浴剤、炭酸コスメなどをずらりと集めて販売している。
ホームページによると、その昔、毒水の湧き出ていた「血の池」という炭酸泉に目をつけた三田城主の山崎家盛(1567〜1614)が温泉場を造ろうとしたが、祟りを怖れた住民が太閤秀吉に直訴し、造成工事を中止させた。怒り狂った家盛は有馬の住民を皆殺しにしたというという言い伝えがあるそうだ。

その後、長らく経って、明治8年(1875)に炭酸水の薬効が内務省大阪司薬場によって立証される。地元有志により炭酸泉源上屋(うわや)が建設され、有馬シャンペンサイダーや炭酸せんべいなどが開発された。
店内の商品棚に並ぶ「神戸ステーキサイダー」や「たこ焼き風ラムネ」など個性豊かな炭酸水に目が思わず引かれてしまう。

店主の谷川太さんは、この店で「忍者道場」も開いている。
手裏剣・弓・射的・吹き矢と4種の武器を使って5回ずつ的を射るのだが、丁寧に教えてもらってもこれがなかなか難しい。特に手裏剣は本物の金属で出来ているので、投げるのもコツがいる。ようやく、射的でお菓子を一つ落とすことができたが、ほかは全くダメ。大人でもついムキになってしまうが、そこがまた面白い。入浴後のそぞろ歩きや、バス待ちの間に、忍び気分で、ひと勝負いかがだろうか。

忍者道場 童心に帰って、エンジョイ!

童心に帰って、エンジョイ!

炭酸温泉の有馬にちなんで、世界の炭酸ドリンクを集めた専門店[有馬炭酸力]にて、店主の谷川太さんの手ほ...

1400年の温泉地でブラボー!な体験漬けの
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